2020/02/25
こんにちは。
ギャッベアートギャラリーの山田です。
ハギギ工房潜入調査、後編です!
ここではペルシャ絨毯の制作現場についてお話したいと思います。
ペルシャ絨毯の制作現場を見せて頂けたところはハギギ工房だけでした。
最初に案内された場所は、絨毯を織る作業場でした。
ここでは織り作業は女性が担当していました。
実は絨毯織りは必ずしも女性がすると決まっているわけではありません。
地域や産地によっては男性が絨毯を織るところもあるのです。
彼女たちは作業中にも関わらず笑顔であいさつしてくれました。
その時気が付いたことは、若い女性がいないことです。
見た目が若くても30歳以上の女性たちなのです。
ハギギ工房という有名工房で織れるようになるまでには、長い間経験を積んで腕を磨いていく必要があるからでしょう。
また、若い世代の人たちが絨毯織りから離れてきていることも関係しているかもしれないですね。
ベテランさんの指には長年の絨毯織りで培われてきたタコがありました。
長年の努力が垣間見えるシーンでした。
次に案内された場所は、下絵の作成作業場でした。
ご高齢の男性がにこやかに挨拶をしてくれました。
この方がハギギ工房のデザイン制作をしているそうです。
今やデザイン制作はほぼデジタル化され、アナログで作る人は少ないと聞きます。
その中でアナログで制作を続けているのですから、かなりのベテランなのでしょうね。
方眼紙に線画が描かれており、その上から絵の具で着色していきます。
絨毯織りもものすごく精密で大変な作業ですが、その下絵を仕上げる職人の技も素晴らしいです。
今後はこのような技術を持った人がいなくなる可能性もあります。
是非とも絶やさず残していってほしいと思いました。