2022/07/05
こんにちは!
ギャッベアートギャラリーです(^^)
ゾランヴァリギャッベのことがたくさん書かれているこちらご紹介します。
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今回は「ギャッベって何?」ということと「カシュガイ族」について、2週にわたって書いていこうと思うので、ぜひ読んでいただけたら嬉しいです♪
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ギャッベとは、イランの南西部のザクロス山地に住むカシュガイ族という遊牧民が織った絨毯である。羊毛を刈り取り、糸を紡ぎ、草木で色を染め、手織りで織っていく。
羊毛の刈り取りは男性の仕事。春と秋、年二回行うが、上質なのは春の毛。冬を越した毛は細く柔らかで長く、油分が多く含まれているため上質。それに対して、秋の毛は雨の少ない夏の間、羊たちの餌となる草が十分に育たないことと、強烈な夏の太陽にさらされ、直射日光に焼かれるため、硬く短い。
糸を紡ぐのは女性の仕事。手で紡ぐことによって糸の太さに違いが出たり、染めて色を付けたときにきれいな色むらが生まれる。
手紡ぎした糸の強度や風合いなど、いくつものテストに合格した糸だけが染色工場に運ばれる。直径二メートルもある巨釜で、油抜きをしていない糸を何時間も煮るが、驚くべきは染めに使う染料の量。羊毛の重量と同量の粉末染料を窯に入れるのである。一回に染める羊毛は平均して百キログラム、染料も百キログラムということになる。染め上がった糸は水洗いされた後、群青色に広がる空の下、直射日光に当てて乾燥させていく。
ギャッベの基本カラーは赤、黄、緑、茶、青の五色。特に、赤はカシュガイの女性たちが最も好む色。赤色の原料はローナス(茜)という植物の根っこの部分。黄色の染色はザクロの実の皮とジャシールという野生の草。緑は二度染めされていて、最初にジャシールとザージュで黄色に染める。薄い黄色に染まった糸を次にインディゴの巨釜に入れ、緑色に発色させる。茶色はクルミの実の緑色の皮の部分を乾燥させて粉にしたもの。青色はインディゴ染料。
織るのは女性たち。染めた糸を織り機に縦に張っていく。その縦糸に結び目を作っていく。気が遠くなるような細かい作業になる。ギャッベの上で過ごす家族への愛情を文様の意味に込め、日々、目にする自然界の現象を巧みに取り入れて織り込んでいく。
カシュガイの女性は嫁ぐときに、自分の織り上げたギャッベを二、三枚、嫁入り道具として嫁ぎ先に持っていくという伝統がある。いいギャッベを持って嫁ぐかどうかは一大事。家計を助ける事ができるのかどうか、そして、しっかり躾や教育を受けているのかどうか、それを判断する基準となるからである。
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~感想~
私の一押しポイントは、草木染めの部分です。実際には見たことがないからこそ、すごく気になります。直径二メートルの巨釜って目の前にあったらどれくらいなんだろうとか、本当に草木だけでこんなにきれいな色が出せるのかなとか、どんな匂いがするのかなとか、たくさんのことを想像してしまいます。写真でもとてもきれいなので、実際はもっと鮮やかなのかなと期待が膨らみます。
カシュガイの女性は小さいころから母にギャッベの作り方を教え込まれ、母から娘へ、娘から孫へと受け継がれていく文化が、私はなんだか心がほっこりしました。
ギャッベ一枚一枚には、織り子さんの愛情や願いが込められています。ぜひ、その思いを感じながら使っていただけたら嬉しいです。
まだ使ったことないという方は一度お店やイベント会場で、実際のギャッベを体感してみてください。
そして、来週はギャッベを織る「カシュガイ族」について書いていきます。
7月12日(火)アップ予定です♪
お楽しみに~!!