What is Persia?

ペルシャ絨毯とは

ペルシャ絨毯とは

ペルシャ絨毯とは?

3000年以上の歴史を持つ、
世界最高峰の美術工芸品です。

イランという国になじみがなくとも、「ペルシャ絨毯」という言葉を耳にされたことがある方も多いのではないでしょうか。
ペルシャ絨毯の歴史は、今からおよそ3000〜4000年前に遡ると言われています。
元々は遊牧民が厳しい自然環境から身を守るための生活道具として誕生しましたが、
やがてその技術は都市へと伝わり、歴代の王たちの庇護(ひご)のもと、宮廷芸術として華やかに開花しました。

素朴で即興的な美しさを持つギャッベに対し、
ペルシャ絨毯は熟練した職人が緻密な設計図(意匠図)に基づき、
一目一目を丹念に結び上げていくのが特徴です。
その繊細な文様は、もはや敷物の枠を超え、
「足元の芸術品」として世界中で愛されています。
一枚敷くだけで、なにげない日常の空間を特別なものへと変えてくれる。
それがペルシャ絨毯の魅力です。

古くから富や豊かさの象徴でもあったペルシャ絨毯は今日においても、
世界中から憧れの眼差しを向けられている、イランを代表する文化の一つとなっています。

ペルシャ絨毯の魅力

01

歴史:数千年の時を刻む、伝統の結晶

数千年の時を刻む、伝統の結晶

イランの絨毯の歴史は数千年前まで遡り、イランの過酷な気候の中で生活の知恵として育まれました。
やがてその技は都市へと伝わり、王侯貴族に愛される宮廷芸術へと昇華しました。

緻密な意匠、計算し尽くされた構図。
一枚が空間の品格を静かに引き上げます。

02

デザイン:計算し尽くされた「様式美」

計算し尽くされた「様式美」

感性を重んじるギャッベとは対照的に、ペルシャ絨毯は精緻な意匠図に基づいて織り上げられます。

熟練の職人が一目一目を丹念に結び、完成までに数年を要することも珍しくありません。

その整然とした美しさは、見るたびに新たな奥行きを感じさせます。

03

品質:次世代へ受け継ぐ「価値」

次世代へ受け継ぐ「価値」

ペルシャ絨毯は、使うほどに艶と深みを増していきます。
30年で半ば完成し、100年を経て真価を発揮すると言われるほど。

重厚でありながら、しなやか。
日々の暮らしの中で静かに存在感を放ち続けます。

それは単なる調度品ではなく、
世代を超えて受け継がれる”家宝”です。

04

素材:自然の恵みが育む、至高のしなやかさ

自然の恵みが育む、至高のしなやかさ

ペルシャ絨毯はギャッベとは異なり、家の中で敷くための絨毯です。そのため厚みを抑え、より薄くしなやかな仕上がりとなっています。

主な素材には、イランの高地で育った羊から採れる上質なウールが用いられます。

宝石のような光沢を放つシルクは、光の当たり方や見る角度によって繊細に表情を変えます。
その奥行きある輝きは、空間に静かな華やぎをもたらします。

これらの天然素材は、肌に触れた瞬間の柔らかさはもちろん、使い込むほどに深まる艶を育んでいきます。

ペルシャ絨毯ができるまで
〜熟練職人たちの分業が生み出す、
緻密な芸術の結晶〜

ペルシャ絨毯の大きな特徴は、徹底した「分業体制」によって生み出されることです。
一枚が完成するまでに数ヶ月、大規模なものでは数年という気の遠くなるような時間を要します。
そのすべての工程は、熟練した職人たちの技術と情熱によって支えられています。ここでは、その代表的な歩みをご紹介します。

Process01

デザイン(意匠図の作成)

デザイン(意匠図の作成)

絨毯の「設計図」となる方眼紙に、ミリ単位で文様と色を指定していきます。熟練の絵師によって描かれるこの意匠図が、仕上がりの芸術性を左右する極めて重要な工程です。

Process02

糸染め

糸染め

厳選された天然ウールやシルクを、一部の高級絨毯は藍や茜といった自然由来の染料で丹念に染め上げます。天候や湿度を見極めながら染め抜かれた糸は、年月とともに深みを増す美しい発色へと繋がります。

Process03

織り(手結び)

織り(手結び)

垂直に張られた経糸(たていと)に対し、設計図通りに一目ずつパイル糸を結びつけていく、最も根気の要る作業です。数百万回にも及ぶ結びの反復により、平面の糸が立体的な絨毯へと姿を変えていきます。

Process04

仕上げ(シャーリング・洗い)

仕上げ(シャーリング・洗い)

織り上がった絨毯を大量の水で洗い、表面の毛足を均一な高さに刈り揃えます。この工程により、文様がくっきりと浮かび上がり、シルクやウール特有のシルキーな光沢が引き出されます。

Process05

最終検品・フサ留め

最終検品・フサ留め

最後に歪みや結び目の乱れがないかを厳しくチェックし、端のフサを美しく整えて完成です。厳しい審査をクリアした一枚だけが、世界へと旅立つ「芸術品」としての称号を与えられます。

文様

一枚の絨毯に描かれた
文様に込められた願い

01

ロゼット・パロメット文様

ロゼット・パロメット文様

蓮の花を真上から見た「ロゼット」と、横から見た「パロメット」。古代から続く植物文様で、生命の輝きや再生を象徴しています。

02

エスリム(アラベスク)文様

エスリム(アラベスク)文様

流れるような曲線で描かれる蔓(つる)草模様です。途切れることのない曲線は、宇宙の無限の広がりや永遠の命を表現しています。

03

花瓶(ゴルダニ)文様

花瓶(ゴルダニ)文様

美しい花が活けられた花瓶を中心に描いたデザインです。ペルシャの楽園をイメージしており、溢れんばかりの花々は「幸福」と「愛」の象徴とされています。

04

マヒ文様

マヒ文様

「マヒ」とはペルシャ語で「魚」を意味します。中心の花を囲むように配置された細長い葉が、水面を泳ぐ魚に見えることから、水の恵みと生命の豊かさを象徴する文様として愛されています。

05

生命の樹(ツリー・オブ・ライフ)

生命の樹(ツリー・オブ・ライフ)

天に向かって伸びる一本の樹木を描いたデザインです。根は大地に張り、枝は天に届くその姿から、長寿や健康、そして家族の繁栄を願う強いメッセージが込められています。

デザイン

黄金比の構図が支える
ペルシャ絨毯の美しさ

01

メダリオン・コーナー

 メダリオン・コーナー

中央に配置された大きな紋様(メダリオン)と、四隅の意匠(コーナー)を組み合わせた王道の構図です。モスクのドームを見上げたような、完璧な対称美を誇ります。

02

ミフラーブ

ミフラーブ

祈りの方向を示す「尖頭アーチ」を描いたデザインです。上方に向けたアーチ状の構図は、静寂な祈りの空間や神聖な場所への入り口を象徴しています。

産地と工房

産地と工房

ペルシャ絨毯の主な産地

01イスファハン

「世界の半分」と称えられた古都であり、最も格調高い産地です。熟練の絵師が描く精密な意匠図に基づき、緻密な曲線模様を最高級のコルクウールで織り上げます。王室御用達の歴史が息づく、イラン美術の粋を極めた芸術的な逸品が揃うのが特徴です。

02タブリーズ

堅牢な織りと、高い技術力が特徴の産地です。古くから商業の街として栄えたため、伝統的な文様から写実的な絵画絨毯まで、多様なニーズに応える幅広いデザインを生み出しています。正確で規則正しい文様美が魅力です。

03クム

シルク絨毯の代名詞として世界に名を馳せる産地です。宝石のような光沢を放つシルクを100%使用し、現代的で華やかなデザインを次々と発信する革新性が魅力です。緻密な織りによる繊細な描写は、まさに「壁に飾るアート」としても愛されています。

04ナイン

白やアイボリーを基調とした清楚で上品な色使いが最大の特徴です。派手さを抑えた落ち着いたデザインは、現代の日本の住空間にも最も馴染みやすいと言われています。洗練された気品を感じさせ、幅広い層から高い人気を誇る産地です。

05カシャン

サファヴィー朝以来の長い伝統を誇り、職人の街として知られる産地です。赤や紺を基調とした重厚なメダリオン・デザインが特徴的で、クラシックな高級感を提供します。時代に左右されない普遍的な美しさは、今もなお多くの愛好家を魅了します。

06ビジャー

「鉄の絨毯」と呼ばれるほど、極めて強固で密度が高い織りが特徴です。非常に重厚で耐久性に優れており、何世代にもわたって使い続けられる力強さを持っています。素朴ながらも独特の威厳を放つ意匠は、実用性と芸術性を兼ね備えています。

07ザンジャン

ビジャーに近い堅牢な作りと、力強い幾何学模様が魅力的な産地です。伝統的な感性と土着的なエネルギーが共存する独特の作風を持ち、どこか懐かしさを感じさせる素朴な美しさが特徴です。使い込むほどに味わいが増す、温かみのある一枚となっております。

08ケルマン

古くからヨーロッパの宮殿装飾にも好まれてきた、優雅で華やかな意匠が特徴です。美しい花々を絨毯いっぱいに散りばめた「庭園」を思わせる構成は、空間を一気に明るく彩ります。繊細な色彩感覚と、柔らかな曲線美が他の産地にはない気品を演出します。

名門工房の特徴

数ある工房の中からよく取り扱いのある工房をご紹介します

セイラフィヤン工房(Seirafian)
イスファハン

セイラフィヤン工房 セイラフィヤン工房 +1枚

ペルシャ絨毯の最高峰と目される工房です。一切の妥協を許さない緻密な織りと、黄金比に基づいた完璧な意匠美は、もはや工芸品の域を超えた「国家の至宝」として世界中のコレクターの憧れとなっています。

ハギギ工房(Haghighi)
イスファハン

ハギギ工房 セイラフィヤン工房 +1枚

イスファハン絨毯の近代化を牽引した伝説的な名門です。独自の染色技術による深く美しい紺色は世界的に有名で、緻密な織りと計算し尽くされた色彩設計が、気品溢れる空間を演出します。

シャハブプール工房(Shahabpour)
イスファハン

シャハブプール工房 セイラフィヤン工房 +1枚

伝統的なイスファハンのスタイルを継承しつつ、現代的な感性を取り入れた作風で知られる人気工房です。繊細な曲線と柔らかな色調が特徴で、派手さを抑えた上品な仕上がりは、日本の住空間にも心地よく調和します。

ダルダシュティ工房(Dardashti)
イスファハン

ダルダシュティ工房 セイラフィヤン工房 +1枚

「織りの細かさ」においてイスファハンでも指折りの実力を誇る工房です。最高級のシルク・ウールを使用し、ミリ単位の狂いもない正確な文様を刻みます。その堅牢かつしなやかな肌触りは、一生ものにふさわしい品質を保証します。

ラジャビアン工房(Rajabian)
クム

ラジャビアン工房 セイラフィヤン工房 +1枚

シルク絨毯の世界に革命を起こした最高級工房です。宝石のように煌めく色彩と、バラの文様が有名。絵画のように繊細な表現力は他の追随を許しません。独自の色彩感覚で紡がれる一枚は、空間を圧倒的な華やかさで満たしてくれます。

マスミ工房(Masumi)
クム

マスミ工房 セイラフィヤン工房 +1枚

クムシルクの中でも、ひときわ高い完成度と青を基調とした、グラデーションやメダリオンデザインのものが特に有名な名門工房です。一糸乱れぬ緻密な織りと、まるで風景が動き出すような立体的な表現力は、世界中の愛好家から芸術作品として高く評価されています。

ジェッディ工房(Jeddi)
クム

ジェッディ工房 セイラフィヤン工房 +1枚

シルク絨毯の繊細さを極限まで追求する、クムのなかでも屈指の実力派工房です。計算し尽くされた緻密な織り子による手仕事と、宝石のような深みのある色使いが特徴。その圧倒的な密度が生む質感は、見る者を虜にします。

ジャムシディ工房(Jamshidi)
クム

ジャムシディ工房 セイラフィヤン工房 +1枚

シルク絨毯の最高峰として、革新的なデザインを次々と発表しているトップ工房です。伝統文様を現代的に解体・再構築し、絵画のようなグラデーションで表現する技法は、シルクの光沢を最大限に引き出しています。

ハビビアン工房(Habibian)
ナイン

ハビビアン工房 セイラフィヤン工房 +1枚

「ナインの父」と称される故ファトッラ・ハビビアン氏が興した工房です。ナイン特有のアイボリーと白を基調とした気品ある色使いを確立し、現代の住空間に調和する洗練された美しさを今に伝えています。

仕入れのこだわり

当店では、日々お客様の接客を行っているバイヤーが
定期的にイランへ赴き直接仕入れを行っております。

私たちの原点は約30年前、会長がペルシャ絨毯の美しさに魅了され自ら仕入れを始めたことにあります。実はギャッベよりも先に、当店がその歩みを始めたのがこのペルシャ絨毯でした。いわば私たちの原点といえる存在です。

現在はバイヤーが名門工房やバザールを自ら回り、日本の住空間に馴染む「職人の情熱が宿る逸品」をプロの目で厳選。長年培った独自のルートで中間コストを省くことで、最高品質の一枚を納得の価格でお届けします。会長が大切にしてきた絨毯への愛と、現地での真摯な向き合い方を継承し、自信を持って最高の一枚をご提案いたします。

仕入れのこだわり

仕入れのこだわり

クリーニング・メンテナンス
・加工のご案内

一枚の絨毯と、永く、美しく。
大切な絨毯をこれからも心地よくお使いいただくために、確かな技術で丁寧なお手入れを承っております。
少し汚れが気になってきたときや、フサや縁の傷みが気になる場合も、どうぞお気軽にご相談ください。
ペルシャ絨毯は、適切に手をかけることで年月とともに美しさを深めていく芸術品であり、当店では専門のクリーニング工場と連携し、天然素材ならではの艶や風合いをよみがえらせます。
また、フサの付け替えや縁のほつれの修復など、伝統技法によるお直しにも対応しており、さらに額装やタペストリー加工など、敷くだけにとどまらない新たな楽しみ方のご提案も可能です。

クリーニング・メンテナンス・加工のご案内